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箱庭屋・ 安田誠一
1966年生まれ
大阪市阿倍野区在住

「容れ物」と「景色」の組合せで産まれる独自の箱庭アートを制作

箱庭アート:一般的な「箱庭」ではなく空間と時間を小さな容器に封じ込めたオリジナル作品です


趣味
映画・写真・旧いもの


2007年
ハンズ大賞準グランプリ受賞
「風景の小箱(箱世界)」

2011年
ふしぎアートグランプリ大賞受賞
「ボトルスコープ」

2012年
紙わざ大賞 大賞受賞
「風景の宅配便」









  自己紹介

昭和40年代、少年時代を過ごした大阪の北摂地方は、その後やってくる
開発ラッシュに飲み込まれる前の、残照のような風景が残されていました。
畑や田んぼ、怪しげな雑木林や廃屋、繁みの奥の池や川など、
少年にとってわくわくする世界がたっぷりの時間とともにありました。

テレビゲームなどありませんから自然と本も読みます。
江戸川乱歩やジュール・ヴェルヌの物語が特に好きでした。
中でも乱歩の「パノラマ島奇談」の描写は鮮烈なイメージで、子供ながら、
頭の中で懸命になって不思議な世界を想像したものでした。(本当は怖い話なんですが)
(パノラマ島奇談)

学生時代は絵と模型作りに熱中(左:その頃のジオラマ写真)。
進路にあたっては美大か農学部か(?)に悩みつつも農学部へ、
回り道しながらもかろうじて卒業。

関西の私鉄系遊園地に就職。「非日常世界に携われる」と意気込むも、
落日の遊園地は静かに終焉を迎えつつあり、失意のうちに退場。

自ら手の届く範囲での「ものづくり」を求め職人の道へ。
職業訓練校木工科に通った後、木工所に勤務。
以来10余年、ただひたすら作り続ける日々。

そんな折、息子の幼稚園で「親子工作の日」があり、
なんでも自由に作ってよいとのことで、それまで朧げにイメージしていた
「風景の箱」を作ってみます(左写真)。


限られた材料と時間の中で作った他愛ないものにも関わらず、
妻や子供達が目を輝かせて覗き込みます。
その姿に夢やときめきを創り出す仕事への情熱を思い出し、
本格的に「風景の箱」製作を始めます。

しかし、透視図法や遠近法の本を参考にしたり、昔のパノラマ館や
ジオラマ館の資料にあたったりしますが、制作は難航します。
そして失敗、駄作の試行錯誤の末、ようやくハンズ大賞準グランプリ入賞作
「風景の小箱」(箱世界シリーズ)に辿り着きます。
(パノラマ館、ジオラマ館)    (試作、駄作、試行錯誤の跡)

風景の小箱(箱世界)は普通の模型やジオラマと違って「極小空間」が舞台になります。
ぎりぎりの小さなスペースに広がりのある世界を詰め込むという矛盾。
解はなかなか見つかりません。
それでも何とか形に仕上げた作品を、楽しく覗いてもらえるのは何よりも嬉しい瞬間です。

作品を通して小さな子供達から年配の方まで楽しんでいただける様子に、
自分にとって、「風景の小箱」(箱世界)はある意味「特別な遊園地」に成り得たのかもしれません。

これからも、職人的なスタンスで、「人を楽しませるもの」を作り続けたいと願っています。